023 失敗できないヒト試験の鉄則。準備は早めに計画はプロに。
2026.4.8
化粧品のエビデンスデータで最も説得力のあるデータとして扱われるのが、「ヒトに対する評価試験」によって得られるデータです。実際にヒトに試験サンプルを使用することで、皮膚の変化を捉えるためです。
本コラムでは、ヒトに対する有用性評価を実施するうえで外せないポイントである「リードタイム(時間)」について解説します。
開発品での、ヒト試験のエビデンスデータ取得をご検討されている方は、ぜひ参考にしていただき、効果的に準備を進める一助となりましたら幸いです。
化粧品の評価試験の種類
化粧品の皮膚への効果(作用)を確認するための評価試験には、大きく次の3つがあります。
| 種類 | 説明 | データの実効性予測度 |
| in vivo評価(ヒトに対する評価) | 被験者が試験サンプルを、即時または長期使用した場合の使用前後の肌状態を測定します。 | 高 |
| ex vivo評価(摘出皮膚を用いる評価) | 美容整形などにより摘出されたヒト皮膚にサンプル適用することでの各種因子の定量や透過性評価に用いられます。in vitro評価とin vivo評価の良い所取りです。 | 中 |
| in vitro評価(細胞やモデルを用いる評価) | 培養細胞や三次元培養組織モデルにサンプル適用することで産生される因子の定量などにより、有用性のメカニズム解析やポテンシャル探求に用いられます。 | 小(有用性ポテンシャルの確認や特定のメカニズム解明) |
それぞれの試験の特徴は、NDRコラム#1『in vitro/ex vivo/ヒト試験・・それぞれの試験が活躍する場面』で解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。
ヒト試験の特徴
ヒトに対する評価試験には、いくつか押さえておきたい特徴があります。
- 時間が掛かりやすい
- 費用が高額になりやすい
- 季節性の影響を受けやすい
- やり直しができない
今回は、「1.時間が掛かりやすい」点について、受託評価の専門家としての経験から解説していきます。
時間が掛かる理由
事前準備編
① ヒトに対する有用性評価を実施するために、事前データが必要になります。
試験品について、これらの情報が揃っていない場合、事前にご準備いただく必要があります。なお、試験実施機関によって、求められる情報が多少異なる場合があります。
<必要なデータ>
- パッチテスト結果(20名以上)
- 全成分一覧(化粧品表示名称の記載)
- 防腐性試験結果(保存効力試験)
- SDS※1
- INCIリスト(英文)※1
※1 海外機関で試験実施する場合
② 倫理審査委員会の実施が必要です。
倫理審査委員会とは、ヒトを対象とした試験の実施や継続の適否などについて、倫理的、科学的な観点から調査・審議を行う機関です。
ヒトを対象とした試験の実施前に、倫理審査委員会による審査が求められます。
詳しくはこちらをご覧ください。審査実績もこちらからご確認いただけます。
③ 実施時期も検討が必要です。
ヒト皮膚は繊細です。ヒトに対する評価の結果は、湿度や気温の影響を大いに受けます。そのため、試験実施が空気の乾燥する秋冬(10月ごろから)に集中します。狙った効果を出しやすい環境で試験実施をするためにも、試験計画が決まり次第、試験枠は早めに押さえておくのが賢明です。
試験実施編
長期連用試験の場合、試験実施自体にも時間が掛かるケースがあります。
ヒトに対する評価では、被験者が実際に試験サンプルを使用し、使用前・後での肌状態の変化を確認します。保湿など即時的に測定できるパラメータもありますが、シミやほうれい線など、肌への作用が現れるまでに時間が掛かるものは、サンプル使用期間を数週間~数か月といった長期で確保した方が良い場合もあります。
試験後編
試験後には、集めた肌データを解析します。
ガイドライン化された試験でない場合、それぞれの試験にカスタマイズした計算を行う必要があったり、評価者や医師が目視評価をしたりする評価系でも、解析に時間を要します。
また、有害事象などが発生したケースがあれば、解析から除くなど細かな点でのデータ調整も必要となってきます。
ヒト試験は、“準備は早めに、試験計画はプロに依頼”
上記でご説明した通り、信頼性が高く説得力のあるヒト試験データですが、そのデータ取得のためには、事前準備にも試験実施にも時間が掛かります。
失敗したくないからこそ、しっかり試験計画を練って試験に臨みたいですよね。
上市までのスケジュールにしっかりとデータを準備するために、“準備は早めに、試験計画はプロに依頼” が鉄則です。
ヒトに対する有用性・安全性評価データ取得は、ニコダームリサーチにお任せください!
当社は、ヒトに対する評価試験だけでも年間300件近い案件※を受託させていただいております。
試験計画の策定、世界各国にある提携試験機関との連携、試験の実施からデータの考察まで、豊富な経験を活かして、お客様の目的に合ったプランをご提案いたします。
また、ヒトに対する有用性評価を実施するために必要なパッチテストなどの安全性評価も各種受託しております。
※2025/3~2026/3 ヒト有用性、安全性試験の受託実績
失敗できない開発案件を、エビデンスデータによって後押しします。
「こんな条件で試験ができるか?」といったご相談もお待ちしております。ヒトに対する評価試験をご検討中でしたら、ぜひお早めにお問合せください。



