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024 一括りにはできない、肌内部のセラミド分析は種類別に

2026.4.10

 

肌のバリア機能を担う「セラミド」。

セラミド配合化粧品やセラミドケア化粧品の需要が高まっている昨今、エビデンスデータとして肌内部のセラミド分析をすることは差別化の材料になります。

しかし、セラミドは単に一括りにできない様々な種類が存在します。

 

本コラムではセラミドの種類別の役割や、種類別に分析する手法を紹介します。


肌とセラミドの密接な関係

セラミドは角層に存在し、角層の細胞同士の隙間を埋める細胞間脂質の約50%を占める成分です。

細胞間脂質で水分を挟み込んで離さない「ラメラ構造」を形成します。

セラミドが不足すると、バリア機能が崩れて水分が蒸発し、乾燥・敏感肌・肌荒れといったトラブルが引き起こされます。

セラミドは「12種類」に分類される

現在、セラミドは大きく12種類に分類されることが一般的です。

セラミドは、「スフィンゴイド塩基」に「脂肪酸」が結合した構造をしていますが、この組み合わせによって性質や役割が異なります。

 

表1 セラミド12種類の分類

  スフィンゴイド塩基

S

スフィンゴシン

 

P

フィトスフィンゴシン

H

6-ヒドロキシスフィンゴシンDS

DS

ジヒドロスフィンゴシン

脂肪酸

N

ノンヒドロキシ脂肪酸

 

セラミドNS セラミドNP セラミドNH セラミドNDS

A

α-ヒドロキシ脂肪酸

 

セラミドAS セラミドAP セラミドAH セラミドADS

EO

エステルω-ヒドロキシ脂肪酸

セラミドEOS セラミドEOP セラミドEOH セラミドEODS

表2 セラミド12種類の役割

名称

役割系統

役割

詳細

セラミドEOS 角層を繋ぎ止める基礎 バリアの構造維持 鎖が非常に長く、角質層を繋ぎ止める。不足すると敏感肌になりやすい。
セラミドEOP 構造の安定化 肌の柔軟性を保ちつつ、バリアを強固にする。
セラミドEOH 脂質層の補強 ラメラ構造の隙間を埋め、外部刺激をブロックする。
セラミドEODS 超長鎖セラミド・バリア形成 非常に長い構造を持ち、極めて強固な保護膜を形成する。
セラミドNS 水分保持 強力な水分保持 ヒトの肌に最も多く含まれる。不足すると乾燥が進行しやすくなる。
セラミドNP 水分保持・バリア修復 水分保持とともに、外部刺激に対する修復力に優れる。
セラミドAS 水分バランスの調整 角質層の深部で水分を保持し、内側からの蒸散を防ぐ。
セラミドNH サポート 環境耐性の向上 温度や湿度の変化に強いバリアを作り、肌のゆらぎを防ぐ。
セラミドNDS 基礎構造の形成 セラミドの土台となる成分。肌表面の密度を高める。
セラミドADS 膜の安定化 脂質二重層の密度を保って外的ダメージを最小限にする。
セラミドAP ターンオーバー正常化 古い角質が剥がれるのを助け、肌のゴワつきを防いでキメを整える。
セラミドAH 炎症抑制・菌バランス 皮膚の常在菌のバランスを整え、肌荒れしにくい環境を作る。

※参考文献

  1. Masukawa, Y., et al. (2008). Characterization of overall ceramide species in human stratum corneum. Journal of Lipid Research, 49(7), 1466-1476.
  2. Jeroen van Smeden, et al. (2011). LC/MS analysis of stratum corneum lipids: ceramide profiling and discovery. Journal of Lipid Research, 52(6), 1211-1221
  3. Motta, S., et al. (1993). Ceramides of the human stratum corneum: a re-evaluation. Biochimica et Biophysica Acta, 1169(2), 129-135.
  4. Uchida, Y., & Holleran, W. M. (2008). ω-O-acylceramide, a key player in skin barrier function. FEBS Letters, 582(25-26), 3650-3656.
  5. Robson, K. J., et al. (1994). 6-Hydroxy-4-sphingenine in human epidermal ceramides. Journal of Lipid Research, 35(11), 2060-2068.

例えば、セラミドAPが多く存在しても、水分保持を担うセラミドNSやNPが不足していると、水分が逃げて乾燥が進行してしまいます。

12種類のバランスによってバリア機能が支えられているのです。

このことから肌内部のセラミド分析において、セラミド一括りではなく種類別に分析することは、より説得力の高いエビデンスとなります。

 

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